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パスワードの紛失や仮想サーバーの不具合等で、ご利用の仮想サーバーへアクセスが行えなくなった場合に、別の仮想サーバーを立ち上げて設定ファイルの修正やデータ取得ができる機能です。
当ガイドでは下記の文言を用いて説明します。
実サーバー | 実際にお客さまが作成した仮想サーバー。設定したユーザーや、アップしたデータは実サーバーに格納されています。 |
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リカバリーサーバー | リカバリーモードを実行した際に立ち上がる仮想サーバー。リカバリーモード時はリカバリーサーバーに接続されている為、実サーバーに設定したデータはマウントしない限り閲覧、編集することはできません。 |
リカバリーをしたい仮想サーバーを選択します。左メニューにある[仮想サーバー]をクリックし、一覧の中から該当の仮想サーバーを選択してクリックします。
[ツール]メニュー内の[リカバリー時の起動]をクリックします。
なお、仮想サーバーが起動している場合には、[リカバリー時の再起動]と表記されています。
リカバリーモードで起動(再起動)するかのポップアップが出ます。
問題ない場合には[OK]をクリックしてください。
リカバリーモードのユーザー情報
リカバリモードでは、下記情報でサーバーへログインします。
ユーザーアカウント root パスワード 仮想サーバーのrootパスワード
該当サーバーへターミナルエミュレータ(SSH)にてアクセスし、STEP3にあるリカバリーモードユーザーでログインできれば、リカバリーモードへ切り替わっていることが確認できます。なおリカバリーモードの場合は、WindowsOSテンプレートであっても、サーバーへのアクセスはターミナルエミュレータからの接続となります。
リカバリーモードを実施すると、実サーバーのOSテンプレートに関係なく全て[CentOS]のリカバリーサーバーが立ち上がります。リカバリーサーバーは実サーバーと異なるサーバーです。その為、実サーバーで設定したユーザーやデータは格納されていません。
STEP5では、リカバリーサーバーで実サーバーを認識させる方法をご紹介いたします。
LinuxOSテンプレートをご利用の場合
まずは、リカバリーサーバーへターミナルエミュレータ(SSH)にてアクセスします。
login as: root root@***.***.***.**'s password: root実サーバーのデバイス名を確認する為、[fdisk]コマンドを利用します。LinuxOSの場合は、青字のSystem項目に[Linux]と表示されているところを参照します。サンプルでは、実サーバーのデバイス名が「/dev/hdb1」であることが分かります。
[root@recovery ~]# fdisk -l Disk /dev/hdb: 5368 MB, 5368709120 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 652 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Device Boot Start End Blocks Id System /dev/hdb1 * 1 652 5237158+ 83 Linux実サーバーのデバイス名を確認後、リカバリーサーバーで実サーバーを認識させる為、[mount]コマンドを利用します。下記のコマンドは、実サーバーの「/dev/hdb1」の領域を、リカバリーサーバーの「/mnt」で認識(マウント)させるために実行しています。
[root@recovery ~]# mount /dev/hdb1 /mnt
[mount]コマンドが成功しているか確認する為、[df]コマンドで確認します。青字のように、マウントしたデバイス名が表示されていれば成功です。
[root@recovery ~]# df -h Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/mapper/live-rw 4.0G 1.1G 3.0G 27% / tmpfs 123M 0 123M 0% /dev/shm /dev/hdb1 5.0G 1.1G 3.6G 24% /mntマウントに成功すると、「/mnt」配下に実サーバーのディレクトリー情報が確認できます。
[root@recovery ~]# ls /mnt bin dev home lib lost+found mnt proc run selinux sys usr vmlinuz boot etc initrd.img lib64 media opt root sbin srv tmp var
WindowsOSテンプレートをご利用の場合
まずは、リカバリーサーバーへターミナルエミュレータ(SSH)にてアクセスします。WindowsOSテンプレートをご利用の場合でも、エミュレータ接続が必要となります。
login as: root root@***.***.***.**'s password: root実サーバーのデバイス名を確認する為、[fdisk]コマンドを利用します。WindowsOSの場合は、[Disk]項目を参照します。サンプルでは、実サーバーのデバイス名が「/dev/sdb1」であることが分かります。
[root@recovery ~]# fdisk -l Disk /dev/sda: 280 MB, 280145920 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 34 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Disk /dev/sda doesn't contain a valid partition table Disk /dev/sdb1: 26.8 GB, 26843545600 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 3263 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Device Boot Start End Blocks Id System /dev/sdb1p1 * 1 3264 26212352 7 HPFS/NTFSWindowsOSはLinuxOSとは異なり、直接[mount]コマンドを利用することができません。リカバリーサーバーで実サーバーを正しく認識するよう、[kpartx]コマンドを実行しパーティションを識別させます。(「/dev/sdb1」は、前項で確認したデバイス名を入力してください。)
[root@recovery ~]# kpartx -a /dev/sdb1
正しく識別されているかを確認します。青字のように[sdb1p1]と表示されていれば成功です。
[root@recovery ~]# ls -la /dev/mapper/ total 0 drwxr-xr-x 2 root root 120 Oct 15 04:10 . drwxr-xr-x 10 root root 3460 Oct 15 01:13 .. crw------- 1 root root 10, 62 Oct 15 01:13 control brw-rw---- 1 root disk 253, 1 Oct 15 01:13 live-osimg-min brw-rw---- 1 root disk 253, 0 Oct 15 01:13 live-rw brw-r----- 1 root disk 253, 2 Oct 15 04:10 sdb1p1次に、マウントするためのディレクトリーを作成します。ここでは「/mnt/win」というディレクトリーを作成しています。
[root@recovery ~]# mkdir /mnt/win
作成したディレクトリーに、「ntfsmount」コマンドを利用して実サーバーをマウントします。
[root@recovery ~]# ntfsmount /dev/mapper/sdb1p1 /mnt/win
[mount]コマンドが成功しているか確認する為、[df]コマンドで確認します。青字のように、マウントしたデバイス名が表示されていれば成功です。
[root@recovery ~]# df -h Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/mapper/live-rw 4.0G 1.1G 3.0G 27% / tmpfs 512M 0 512M 0% /dev/shm /dev/mapper/sdb1p1 25G 8.7G 17G 35% /mnt/winマウントに成功すると、「/mnt」配下に実サーバーのディレクトリー情報が確認できます。
[root@recovery ~]# ls /mnt/win/ Boot diskfix.txt pagefile.sys Program Files (x86) test.txt bootmgr Documents and Settings PerfLogs Recovery Users BOOTSECT.BAK gplpv_Vista2008x64_0.11.0.308.msi ProgramData $Recycle.Bin Windows
リカバリーモードでファイルの修正などが終了したら、リカバリーモードを解除します。
仮想サーバーが起動している場合は[再起動]、停止している場合は[起動]ボタンをクリックします。
再起動(起動)が完了すれば、リカバリーモードが解除され、本来の仮想サーバーへ接続が可能になります。